消費者の動向が分かる市場調査術

市場調査は重要だとよく言われます。しかし、効果的に調査ができている企業は稀ですし、調査したところでそれらのデータを有効活用できているかといえば、そうでもない企業が多いのが実情です。市場調査は単なるデータ収集とは異なります。顧客や見込み客の声や属性を集めることで、企業戦略を見直したり、取扱商品・サービスの内容を改善したり、企業としての問題点を浮き彫りにしたりするのに使われます。漫然と収集したデータを眺めているだけでは、経費の無駄遣いです。正しいデータの見方を身につけることで、有効に活用できるようになります。グラフの読み取りなどと似ていますが、これは一種のスキルであり、テクニックです。経営ノウハウの1つといっても過言ではなく、経営者であればよく理解しておきたいところです。

定量データから分かるお客様イメージとは?

市場調査を実施して集められたデータを、そのまま見るだけではいけません。分析を行なう際には、洞察力と観察力が必要です。データには定量データと定性データとの2種類があります。定量データからはペルソナ(お客様のイメージ)を構築することが可能です。性別、世代、所得、家族構成、職業などから、主にどういった人たちが自社商品・サービスを利用しているのかの具体的なイメージを得ることができます。それぞれを別個に見るのではなく、一つひとつをつなぎ合わせ、どんな人たちなのかを具体的に落とし込んで、理解します。そうすることで、今の商品価格は高すぎる、メイン顧客のニーズとはずれたアプローチ方法を行なっていることなどが判明することがあります。例えば、一人暮らしをしている20代男性で、所得は300万円前後でサラリーマンとして仕事をしている人たちが顧客に多いとします。すると、平日にテレビCMを出したところで、目にすることは稀でしょう。月収は25万円程度なので、買われやすい価格帯は1万円以内といったところです。

定性データを読み込むことで違和感が解消する!

定量データは顧客や見込み客の大まかな傾向・属性を知る上で役に立ちます。これに対して、定性データはより具体的な声、ニーズを探るのに適しています。市場調査を実施したことがあれば、何度か違和感を覚えた経験はあるでしょう。自分では何とも思っていない意外な点に不満を感じていたり、満足をしていたりします。その違和感こそ、経営者が理解すべき点です。違和感があったということは、お客様の価値観、ニーズ、ライフスタイルなどと、経営者が頭で考えている内容がずれているということです。ずれたままでは、よい商品開発、サービス提供は困難です。あらゆる企業活動は、お客様を正しく理解することから始まります。どんなニーズがあるのか、どんな価値観があるのかを深く理解できるまで、具体的に言葉で説明できるようになるまで、データを読み込むことが大切です。ポイントは、まとまった文章として書き出すことができたり、人に饒舌に説明できたりするかです。